職場の人間関係がしんどい理由|すれちがいは、期待から始まる

バックルームで検品作業をするミルキちゃんとスタッフたち ミルキちゃんの日常

前に「アパレル販売員、誰でもできるって思っていませんか?」という記事で、こう書きました。

いちばん大事なのは、職場の人間関係です。

今日は、その話をします。

どんなに洋服が好きでも、どんなに売るのが得意でも、ここがしんどいと続きません。たぶん、どこの職場でも同じですよね。

最初は、みんな知らない人同士

新しい人が入ってきます。

その人は、何も知りません。わたしたちのことも、お店のことも、仕事のやり方も。

わたしも、そうでした。みんな、そうでした。

ここまでは、おだやかなんです。

どこからか、期待が生まれる

でも、しばらくすると、変わってきます。

どこからか、期待が生まれてくるんです。

その人の能力以上のことを、期待してしまう。

いちばんよくあるのが、これ。

一度教えたから、もうわかっているはずだ。

「わかっているはず」の落とし穴

教えた側は、こう思っています。

だって、自分はわかっているんだもの、だから簡単。

でもね。

ゼロから始めた人は、本当に、何もわからないんです。

一度聞いたくらいでは、わかりません。わかったつもりになっているだけのこともあります。実際にやってみて、はじめて「あれ?」となるんです。

ここからズレが出てくるんです。

何回も間違えてしまうこともあると思います。

でもそれは、その子だけの問題ではなくて、教えた側の教え方の問題でもあるんです。

🧠 ミルキの心理学メモ
一度知ってしまうと、知らなかった頃の自分を思い出せなくなることがあります。「知識の呪い」と呼ばれる現象だそうです。だから教える側は、相手が何をわからないのかが、わからなくなるんですね。悪気はないんです。ただ、戻れないだけで。

「わからなかったら聞いてください」の話

これも、よく言われる言葉です。

わからなかったら、聞いてくださいね。

やさしい言葉です。言っている側は、本当に親切のつもりなんです。

でもね。

わからないことが、わからないんです。

何がわからないのかがわかっている人は、もうだいぶわかっている人なんですよ。本当にゼロの人は、どこがわからないのかも、わからない。

だから聞けません、、、そして、聞かないでいると、今度はこう言われます。

なんで聞かなかったの??

……それは、聞けなかったんです。

ミルキが思うに、正しいのはこっちかな。

これは聞いたほうがいいかもしれない、と思ったら、そのときは聞いてくださいね。

これなら、聞けると思うんです。「わからない」を自分で判断しなくていいので。

インカムをつけて新人スタッフにたたみ方を教えるミルキちゃん

聞いたら、怒られた

さらに、その先があります。

勇気を出して聞いたのに、怒られてしまう人がいるんです。

自分で調べられませんか。

……わからないから聞いたんですけどね。

今だから笑って書けますけど、言われたほうは、もう二度と聞けれなくなります、、、また怒られるんじゃないかと、、そして、聞かないまま間違えて、また言われるんです。

あの言葉『わからなかったら聞いてくださいって言いましたよね??』これ、言い方ひとつだと思うんですよ。

たとえば、こう。

アプリのここを押すと出てくるので、ちょっと調べてみてくださいね。

どうですか。やさしさ満点じゃないですか?

内容は、同じことを言っています。「自分で調べてね」と言っているんです。

でも、片方は突き放していて、もう片方は、ちゃんと道を教えてくれている。

言われたほうは、次から自分で調べられるようになります。そして、また聞きに来てくれます。

それだけのちがいなんですよね。

そして、陰口が生まれる

そこに気づかないまま時間が経つと、どうなるか。

愚痴になります。文句になります。

あの人、何回言ってもわかんないよね。

……そういう言葉が、どこからか聞こえてくるようになります。

わたしは、それを聞くたびに思います。

え、何様?

心の中でですけどね。

悪気は、ないんです

誤解のないように書いておきますね。

陰口を言う人も、きつい言い方をしてしまう人も、たぶん悪気はないんです。

自分が未熟だということに、気づいていないだけで。

教えるのって、本当はすごく難しいことなんです。だから、教える側こそ訓練がいると思うんですよ。

でも、そういう訓練ってあまりないですよね。接客の研修はあっても、「教え方の研修」って、なかなかない。

そして、こう言ってくれる人も、いないんです。

あなたは、まだ未熟だよ。

誰も言わない。言いにくいですもんね。

だから、気づけないまま続いていきます。

その人も、たぶん同じようにされてきたんだと思います。

そこが、いちばんもやもやするところです。

でも、自分がやられて嫌な気持ちになったのなら、他人にやるのはおかしいです。

🧠 ミルキの心理学メモ
スウェーデンでは、いじめを「学校の規律の問題」ではなく、人権にかかわる犯罪として扱う方向になったと紹介されています。学校だけで抱えこまず、警察や福祉とも連携するのだとか。日本でも、厚生労働省のサイトには「いじめは、いじめる側の問題です」と書かれています。ストレスや欲求不満を発散しようとして、攻撃的な行動に出てしまうことがあるのだそうです。どちらにしても、された側に理由があるわけではないんですよね。

誰も、言えないんです

もう少しだけ、書かせてください。

「あなたは、まだ未熟だよ」

これ、店長でも言いにくいと思います。

だって、その人自身の問題だから。

仕事ができていないとか、数字が足りないとか、そういう話なら言えるんです。「もっと高みを目指そう」も言えます。

でも、「人への接し方」は、その人の人柄の話になってしまいます。だから、誰も触れない。

これは、課題であって、問題ではないんですよね。直せるものなんです!!!

だから思うんです。

そこを学べる場が、何かあったらいいのにって。

接客の研修があるように、教え方の研修があったら。言い方を学べる時間があったら。

きっと、みんながいちばん働きやすい場所になるんじゃないかな。

いい人から、辞めていく

もうひとつ、どうしても書いておきたいことがあります。

タスクはたくさんあります。作業量も、本当に多いです。

少ない人数で回しているので、みんなで協力しないと、絶対に終わりません。終わらないんです、ひとりでは。

なのに、いちばん抜けているのが、そこなんですよね。

協力するという、ただそれだけのことが。

そして、そういう場所からは、いい人から辞めていきます。

気づける人ほど、しんどくなってしまうからだと思います。

仕事ができる人は、残ります。ちゃんと作業もこなします。でも、まわりへの気配りの部分が抜けている人のほうが、多く残ってしまう。

馬鹿にしているわけではないんです。本当に。

ただ、もったいないなと思うんです。

その人も、もっとできる人になれるのに。

……とはいえ。

これは、わたしひとりがどうこうできる問題ではありません。

できることといえば、困っていそうな人をフォローすること。きつい言い方をしないこと。それくらいです。

辞めていく背中を見送るのは、もう何度目かわかりません。

誰もいないスタッフルームとロッカー

わたしも、されてきました

ここまで書いてきましたが。

わたしも、同じことをされてきました。

できなかった日も、何回も間違えた日も、ちゃんとありました。たぶん、どこかで同じように言われていたと思います。

見ていないのに、評価だけはされることもあります。

……へえ、と思います。心の中でですけどね。

だから、見ていられないんですよね。

🏦 ミルキの信頼貯金メモ
できなかった頃の自分を覚えている人は、同じ場所で困っている人に気づけます。それは経験ではなく、記憶です。忘れないでいること自体が、ひとつの力なんだと思います。

すれちがいは、期待から始まる

まとめます。

人間関係がしんどくなる始まりは、たいてい「期待」です。

一度教えたから、わかっているはず。これくらいできるはず。前にも言ったのに。

その「はず」が、ずれを生みます。ずれが、陰口になります。

最初はみんな、知らない人同士なんですよ

毎日そんなことを考えながら、売り場に立っています。

だから、こうして書いているのかもしれません。

たたんだ服を持って店の外を見ているミルキちゃん

……じゃあ、どうしたらいいのか。

その話は、次に書きますね。

今日もお疲れさま!🍓

※このブログはフィクションです。登場する人物・お店はすべて架空のものです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました